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マンションと戸建てどちらが資産価値で有利?比較して後悔しない選び方を解説

マンションと戸建てどちらが資産価値で有利?比較して後悔しない選び方を解説

家の購入を考えたとき、「資産価値の高い家を選びたい」と感じる方は多いのではないでしょうか。特に将来の売却や住み替えを見据えるなら、マンションと戸建てのどちらが資産として魅力的なのか知っておきたいものです。本記事では、マンションと戸建ての資産価値やリセールの違いを分かりやすく整理し、それぞれの特性や選び方について詳しく解説します。後悔しない家選びのために、ぜひ参考になさってください。

資産価値の基本構造比較

まず、マンションと戸建てでは資産価値を構成する要素が異なります。マンションは鉄筋コンクリート造であるため、建物(躯体)の耐用年数が長く、建物価値が残りやすいのが特徴です。一方、戸建ては建物の耐用年数が短くなる傾向がありますが、土地の価値が資産性を支えます。

項目マンション戸建て(木造)
建物の法定耐用年数鉄筋コンクリート造で47年木造住宅で22年
築後の価値残存率(例)築25年で50%、築35年で30%程度築15年で20〜30%、築20年以降は10〜20%程度
資産価値の主な構成建物+土地(ただし土地比率は小さい)土地が主体、建物は短期で下落傾向

例えば、マンションでは築25年時点で建物価値が約半分に、築35年では3割程度に下がる傾向があります。一方、木造戸建てでは築15年で建物部分が30%以下になり、築20年以降は建物評価がほぼなくなり、土地価値が中心になることが多いです 。

法定耐用年数は税務上の減価償却に使われる基準であり、必ずしも建物の実際の耐久性や寿命と一致しません。戸建てであっても適切な補修・維持が行われていれば、耐用年数を超えて十分に住み続けられるケースもあります 。

こうした構造の違いから、築浅ではマンションが有利になりやすく、築年数が進むにつれて土地比率が大きい戸建てのほうが相対的に資産価値が安定する傾向があります 。

築年数経過後の価値推移の比較

資産価値やリセール性を重視して住宅を選びたい方へ、マンションと戸建ての築年数ごとの価格残存率に関する最新データをもとに、比較してご説明します。

まず、マンションの価格推移です。公益財団法人東日本不動産流通機構のデータによれば、築年数に応じた成約価格の価格指数(築0~5年を100とした場合)は、築26~30年で約47.2、築31~35年で約32.5となり、新築時の価格が半分以下、さらに3分の1程度にまで下落する傾向が見られます。また、別の調査によれば、首都圏では築30年時点で成約価格が築5年時と比較して約49.4%下落しており、新築価格の約半分程度にまで資産価値が落ち込む傾向があります。

次に戸建て住宅の動向です。法務局が提示する経年減点補正率によれば、木造戸建ての場合、築10年で建物価値は約50%、築22年では24%程度まで低下することが示されています。一方、首都圏における戸建ての築年数ごとの下落率を見ると、築10~15年で約9.1%、築31年以降では約50%以上の下落となる一方で、マンションと比較すると下落幅が小さい傾向があります。

さらに、2025年の最新調査では、築30年以上経過した物件の資産維持率が、戸建てで約50%、マンションで約30%とされており、戸建ては土地の価値が下支えになり、資産価値の落ち込みが比較的小さいことが分かります。

以上を整理すると、築年数経過後の資産価値推移は以下の表のとおりです:

住宅タイプ築10年時の残存率築20年時の残存率築30年時の残存率
マンション約65~85%約50~70%約30~50%
戸建て約75~90%約50~75%約50%程度

(数字は調査により幅がありますが、傾向としてご理解ください)

また、リセール性については、戸建ては立地や個別性により「合う買い手」が限られるケースがある一方、マンションは流通量が多く、利用者層も幅広いため売買のしやすさ(流動性)で優位な場合があります。

まとめると、築年数が経過するほど資産価値の低下は避けられませんが、戸建ては土地価値によって相対的に下落が小さくなる一方、マンションは購入後のリセールに向けて立地・ブランド・管理状態が評価される点が強みです。

③ 維持費・ランニングコストとの関係で見る資産性

マンションと戸建てにおけるランニングコストを比較すると、資産価値に影響を与える長期的な視点から異なる特徴が見えてきます。

まず、マンションでは毎月、管理費・修繕積立金・駐車場代などが必要です。たとえば国土交通省調査では、管理費は月額約2万1千円、修繕積立金は約1万3千円との報告があり、合計で月額約3万円の負担となります。この他にも駐車場を利用する場合は別途費用がかかる点も頭に入れておく必要があります。

一方、戸建ては日常的な管理費は発生しませんが、10~20年ごとに外壁塗装や設備更新などの修繕が必要で、年間平均の積立額としておよそ月1万5千円程度を想定しておくと安心です。こうした費用は一定の期間にまとまって発生するため、計画的に備えておくことが重要です。

以下の表は両者のランニングコストの主な項目をまとめたものです。

費用項目マンション戸建て
月々の定常費用管理費・修繕積立金(約3万円)なし(修繕は都度対応)
修繕費(数年ごと)共用部分は積立金で対応、専有部は自己負担10~15年ごとの塗装や設備更新(まとめて数百万円)
固定資産税の目安土地の持分が小いため比較的低め土地・建物ともに評価額が高く税負担が高くなる傾向

長期トータルコストの視点では、モデルケースではマンションのほうが高コストとなる場合が多いとされています。たとえば30年間の維持費トータルでは、モデル条件下でマンション:約2340万円、戸建て:約1890万円と、戸建ての方が約450万円安い結果もあります。

資産価値を重視するなら、ランニングコストに加えて「残債と想定売却価格の比較」が重要な指標となります。モデル試算では、30年後には戸建ての想定売却価格が約2300万円、マンションでは同じく約1600万円となり、戸建ての方が資産として高いリターンを期待できる傾向があります。

したがって、出口を見据えた視点では、マンションは毎月の費用負担によって資金計画やキャッシュフローに影響する一方、戸建ては修繕時期を自分で調整できる自由度があり、かつ資産性を維持しやすいという強みがあります。ご自身の資金計画とライフプランに応じた選択が資産形成において重要です。

資産価値を重視する方向けの選び方の視点

資産価値を重視して住宅を選ばれる方にとって、マンション・戸建てを問わず「将来の売却や賃貸化を見据えた視点」が重要です。以下のような視点で見比べてみてください。

視点 マンション 戸建て
立地・ブランド性 駅近や商業施設隣接など利便性と街のステータスが高いと資産性が維持されやすいとされています 。 人気学区や商業・医療施設などが整ったエリアであれば、地価の安定性が高く資産価値を守りやすいとされています 。
土地条件(戸建ての場合) 整形地で前面道路が広く、再建築や車の出し入れが容易な土地は、資産価値が下がりにくいとされています 。
購入前の出口戦略 管理状態や築年数にもよりますが、駅近・築浅なら売却しやすさが高い傾向にあります 。 土地の評価が中心となるため、立地等が良好であれば資産価値を維持しやすく、自身で自由にリフォームや賃貸化しやすい点も利点です 。

将来を見据えた住宅選びでは、「立地や街の将来性」「土地の条件」「出口を意識した戦略」の三つの視点を意識することで、資産価値の高い住まい選びにつながります。

まとめ

マンションと戸建ての資産価値を比較する際は、建物自体の価値だけでなく、土地の価値や築年数による推移、そして将来的な売却しやすさまで幅広く検討することが重要です。特に、マンションは築浅での資産価値が高いものの、年数経過とともに下落幅が大きくなります。一方で戸建ては土地の安定した価値が下支えとなりやすい特徴があります。購入時には維持費やランニングコストも考慮しながら、長期的な資産形成につながる選択を心掛けましょう。資産性を重視する方は、立地や出口戦略まで見据えて判断することが後悔しない家選びのポイントです。

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